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優秀な人材の見落としを避ける「人材要件」を定めるコツとは?

「昔は店内掲示だけで人が集まったのに」「求人を出せば応募がいっぱい来て選ぶことができていたのに」など過去と現在の採用状況を比較して、現在の人材確保の難易度が上がり苦労されている担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際にマイナビバイトが全国の経営者層に向けて実施したアンケートの結果では、「必要な人数を確保できなかった理由」について全体の76.7%が「応募数が少なかった」と回答しています。*1
人材という資本が揃わなければ、新たな企業価値の創出が難しくなってしまいます。

そこで今回は採用難の緩和が期待できる「欲しい人材」の考え方についてご説明していきます。

*1:引用)マイナビバイト「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2022年9-10月)」p.16

目次

幅広いターゲット獲得に成功した事例
人材要件を定める必要性について

・人材要件とは
・人材要件を定める意味
人材要件の定め方の基本
・優先順位を整理する
・自社に必要な人物像を明確にする
・人材要件を定める際におすすめのツール
まとめ

幅広いターゲット獲得に成功した事例

採用担当者の皆様は求人原稿を出す際、募集ターゲットをどのように選定していますか?
一度そのターゲット設定を見直してみることで、「欲しい人材」の幅が広がる可能性があります。

ここではマイナビバイトに求人掲載を行う企業様が、原稿内容を工夫・修正したことで新たな属性の採用に成功した事例を紹介します。

【募集内容】
人力車の俥夫(しゃふ)募集

【変更点】
人力車の俥夫=力仕事=男性の仕事というイメージの求人原稿から、女性でも働きやすい職場であるというアプローチを追加

【以前の原稿】
・「仕事を通して体力がつく」「達成感を感じられる」などやりがいを感じられる仕事であることを全面にアピールしていた
・男性スタッフのみが写った写真を使用していた

【変更後の原稿】
(変更点1)写真の変更
・男女が写っている写真を使用し、ターゲットが女性にまで広がるようにした

(変更点2)イメージの払拭
・人力車=男性、という世間一般的なイメージを覆すために、実際は「少ない力でも人力車を動かせる」ことをアピールし、その理由を原稿内で具体的に説明した

【原稿を修正した結果】
これまでは男性からの応募のみだったが、女性からの応募も来るようになり、実際に複数名の採用にもつながった。

このように世間的なイメージとは異なる属性の採用も、ターゲットに合わせた原稿作成ができれば人手不足などの問題を解決するきっかけの一つになるかもしれません。

人材要件を定める必要性について

人材要件とは?

労働者に求めるスキルや経験・属性などを明確にし、どのような人材を採用するか定義したものを指します。

人材要件を作る意味

人材要件を明確にすることで採用担当者ごとの認識の違いや、会社が欲しい人材と現場が欲しい人材の相違が解消されることなどが考えられます。
また自社の仕事をするうえで必要な能力を明確にすることで、自社に合った優秀な人材の見落としを防げるなど大きなメリットがあります。

厚生労働省でも条件に合った人材を採用するための「人材要件確認表」が公開されています。
各業種ごとに人材要件確認表や職業能力評価シート、面接時に投げかける質問の例など採用に役立つ情報が公開されているので、ぜひ参考にしてみてください。
厚生労働省「職業能力評価基準の策定業種一覧」

人材要件の定め方の基本

人材要件を定める際に、チェックすべき項目をご紹介します。

優先順位を整理する

まずは労働者に求める能力や条件を「必須・欲しい・あればより良い」に分けて整理していきます。

①必須(MUST)
(例)
・資格
・実務経験 
・語学能力 など

②欲しい(WANT)
(例)
・勤務してほしい時間と働ける時間が一致
・お客様とコミュニケーションを取ることが得意

③あればより良い(BETTER)
(例)
・学力
・リーダーシップ

まとめ方の例としては、以下のように表にするなどがあります。
仕事内容をまとめた後に細かく現状を書き出し、MUST/WANT/BETTERを考えてみましょう。

自社に必要な人物像を明確にする

例として塾講師の採用をあげると、「東大進学率〇%」を売りにする教室であれば学力を「必須(MUST)」にする必要があるかもしれません。
しかし個別指導を売りにする塾では、コミュニケーション能力などの優先順位が上がってくることもあるでしょう。
職種や企業のブランディングなどによって優先順位は異なるので、自社の仕事内容と照らし合わせながら決定することが大切です。

人材要件を定める際におすすめのツール

自社の仕事内容や必要なスキルなどを選択肢から選ぶことで欲しい人材の整理・明確化が行えるなど、「人材要件」を定める際に参考にできるツールなどもございます。

厚生労働省のHPから誰でも利用できるので、ぜひ併せてご活用ください。
厚生労働省(職業情報提供サイト job tag)「人材採用要件整理」

まとめ

今回は人材要件を定める必要性と定め方の基本についてご説明しました。
「欲しい人材」を明確化することによって採用できる属性や条件の幅が広げられれば、採用活動をより効果的に進めることができます。人手不足や応募数に悩まれている採用担当者様は一度、人材要件の作成や見直しを行なってみてはいかがでしょうか。

記事公開日:2023年7月20日

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